終幕

その首根っこを引っつかんで
その頬を打ち据えてやろうか
愛しいお前
もう幕は下りた

哀れっぽい声を
惨めな姿を
未練がましい言葉を
俺はもう見たくはない

哀れみの言葉を
繰り返し奏でる
腐ったオルゴールになど
俺はなりたくない

恨んでもない
憎んでもない
傷ついてもない
哀しくもない

ただお前が愛しくて
反吐が出るほど愛しくて
壊れることも
壊すこともしたくない

お前の呪詛も
お前の寝言も
お前のキレイゴトも
お前の言葉全て

もううんざりだ
醜い心も
汚い毒を吐くのも
お前と俺の関わり全てが

何度も呼びかけた俺を拒否するだけのお前に
そこから生まれた壁を俺のせいにしたがるお前に
それでも魂が軋むくらい愛しいお前に
振り回されるのはうんざりだ

食い違った歯車はもういらない
お前の幻想の世界に
ロジックの歯車はいらない
だから俺は消えるだけ

ゆがんでるのはどっちだろうね
ぽっかり開いたスペースに
お前のお気に入りを入れてやればいいさ
そうすりゃいつか分かるだろう

俺にすがりつくなよ
お前が傷つき敗れたとき
俺は冷たい悪魔になって
お前を嘲笑うだけ