永流堂奇譚 登場人物
川口新也

第一話「ロウカン翡翠」の主人公として登場し、その後なかば勢いで指輪を購入したことから永流堂で働くことになった大学生。無謀にもほどがあるぞ、大丈夫か君。
福祉系の大学に通っており、将来は介護の専門職に就きたいと考えている。これは、両親がいわゆる「仕事人間」で幼少のころから祖父母に育てられてきたことが関係しており、第七話「センリの掛け軸」で梅木夫人に積極的に関わるのもこの生い立ちゆえのことである。
また、自分と関わった人がトラブルに巻き込まれていると手助けしなければ気が済まないようなところがある極度のお人好し。穏やかな性格で怒ることは滅多にない。男女の機微には相当疎い。
永流堂や永流堂店主「L」のことは「どうやら普通ではないらしい」と思ってはいるものの、あまり深く追求する気はないらしい。
「別に害があるわけじゃないならいいんじゃないかなぁ…永流堂は永流堂、LさんはLさんだよ」…いや、いいのかそれで。いろいろ大丈夫か君。

甘いものが苦手ですが、少しずつ食べられるようになろうと頑張ったりもする健気な青年。素直で人を疑うことをしない、心底「イイ奴」です。


第一話の主人公として登場し、二話から五話まではメインストーリーにはあまり絡まない「狂言回し」的なポジションだった彼ですが、第五話ではメインストーリーのキーパーソン的な立場、第六話では再度主人公的な役を果たしています。
とにかく巻き込まれ体質…ですが、実際のところ自分から首を突っ込んでいるので無自覚な首突っ込み体質というべきでしょうか。
まぁ、第八話では明らかに巻き込まれていますが…

永流堂奇譚の登場人物の中では一番素直で、作者としては動かしやすいといいうか、思い通りに動いてくれる人です。ときどき「え、そんなこと言うの?」と思うこともありますが、考えている流れから大きく外れることはしません。ええ子や。
麻利絵から「ひねくれもののサディスト」といわれているあの方は「なるほど、あなたの考えは理解いたしました。しかし、それはワタクシの意に沿いません」とばかりに自由に動き回るので(だがそれがいい)、そういう意味では対極のような存在ですね。
ただ、彼自身成長しつつありますし、今後はひねくれ者になる可能性が…ないと思うけど、あったらあったで面白いかもね。